3次元雨量計 和歌山に設置されました

地方紙 紀南新聞に掲載されました。
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土砂災害予測に光明市野々に最新雨量計方角や角度まで計測

雨の量だけでなく方角と角度まで分かる、3次元雨量計の設置が20日、那智勝浦町市野々の大門坂駐車場であった。愛媛大学の島村誠・客員教授と東京都のMTS雪氷研究所の共同研究として実施した。一般的な転倒ます雨量計と並べて設置して、2年間の計測を予定。精度差を明らかにするとともに、より詳細な土砂災害予測を目指す。
雨の計測には世界中で現在、上部が空いた円柱型の「転倒ます雨量計」を使用。狭い敷地での雨や、横なぐりの雨は正確に計測できない欠点があった。解消のため、4方向で3室ずつ、計12室の受水部を持つ「3次元雨量計」が開発された。
これを島村誠・東京大学特任教授(当時)と同研究所が平成27年2月、新宮市立熊野川小学校に設置。4年あまり観測を続けていた。その成果として、平成27年7月の台風11号では、転倒ます雨量計を用いた熊野川行政局、気象庁の本宮、新宮、色川での計測値より、1・2倍ほど多い数値を記録。より正確で詳細な計測が可能であることを証明した。時間ごとの方角と角度も明確に示した。
しかし、同研究所は東京都にある反面、機器には定期的に点検が必要な事情があった。大門坂駐車場の一角には県土砂災害啓発センターがあり、その所長が個人的に点検を引き受けたことで、移設が決まった。周囲に計測の障害となるものがない、開けた場所であることも理由となった。さらに隣には、国土交通省が設置した転倒ます雨量計もあり、より綿密な計測値比較も期待できる。
3次元雨量計と転倒ます雨量計、バッテリー、記録用機器、発電用ソーラー板を取り付けた。4月までは両方の雨量計をバッテリーで駆動させてデータを記録。4月にはさらに最新鋭の3次元雨量計に取り替えるほか、衛星経由で東京都の同研究所に計測値を即時伝達できるようにする。電源もソーラー発電の電気を使い、バッテリーを予備とする。
同研究所の松田益義・代表取締役は「3次元雨量計なら雨の方向が分かるので、土砂災害でどの斜面が危ないのか分かる。しかも単位面積あたりでどれぐらいぶつかっているかまで割り出せる。既存の雨量計では得られない情報が分かる。避難すべき地域がどこなのかを、かなり正確に特定できると思う。精度が高い情報を提供したい」と話した。

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